こんばんは!むりしない農家です。
会社員ができなくて農家になろうと思い、農家になるためにまた会社員になりました。
今回は、会社ってすごいなあと思った話です。
先週末、社長と社員の方に実家の畑の剪定をしてもらいました。青森でも請け負いで剪定をしているようなプロたちが、わざわざ宮城まで遠征してきてくれたということです。簡単に言うと、めっっっちゃ有難い身に余る幸運って感じです。
RED APPLEに入らなかったらこんなこと起こらなかっただろうなと思います。
これだけ剪定の技術と剪定を教えてきた経験がある人たちと知り合うことが、まず個人で新規就農した場合、けっこう難しいです。
そして社長や経営陣と会うことももちろん重要ですが、同じチームで一緒に働く「同僚」という存在も会社に属することでしか得られないんじゃないかと思います。
自分が経営者になってからでは、どれだけ同じ作業をして同じ気持ちになった気分でいても、根本で「雇用者と被雇用者」という立場の差はどうしても生まれます。
社員として雇われて働くってどういうことなのか、それを複数の会社で経験できているのは幸運なことだと思っています。
また、経験を積む回転数を上げられるというのも組織の強みです。
りんご農家として食べていける下限の面積が1haくらいと言われています。対して、今の会社ではその10倍以上の面積を農園部10人くらいで管理しています。(私の実家は0.3haくらいなのでマジで次元が違います)
単純な計算上なら、個人の農家10人に同じ面積を割り振っても同じことになると考えられるかもしれません。
でも組織で行えば、分業ができます。
剪定チームはひたすら剪定だけを、周りの倍のスピードで倍の面積進めることだって不可能じゃなくなります。付帯作業に割いていた時間と労働力をすべて剪定につぎ込めるからです。
これができれば、同じ時間働いても倍の経験値が貯まることになります。
一番やるべき仕事に集中して試行回数が増え、その仕事に必要な経験が早く積めて、さらに仕事がしやすくなる。すごい循環ですよね。うまくいけば。
ただこういうことに気づいたのは、やっぱり自分で経営をすると決めて動き始めてからです。
実際1人でこの仕事しようと思ったらどうすればいいんだろう、と実感のこもった想像がようやく最近できるようになってきました。お金も時間も体力も、自分は何も持ってないので笑うしかないときもしばしばあります。
でも前職で、会社しんどい組織にいられない、と悶々としていたときに比べたらよっぽど組織というものを尊敬できている気がします。
中にいるだけでは好きになれなくても、外から見てみたらすごいなと思えるようになる。そんな経験をさせてくれた前の会社と今の会社は、やっぱりすごいんですね。
私もそういう組織をつくれるだろうか。「つくれるかな」と考えるってことは、作りたいと思っているということなので、前向きに精進しようと思います。
更新が少ない分、書くときは長くなってしまう傾向が最近あるみたいです。これはこれで性に合ってる気もするので、私と合う人は懲りずに読みに来てください。それではおやすみなさい!