こんばんは!むりしないニートです。あと212日で農家になります。
今日はドラッカー感想文第6章です。折り返しました。
今回はマネジメントの技能ということで、ややアラカルト的な構成でいきます。けっこう端折って、びっくりしたところと納得したところのご紹介がメインです。
第6章 マネジメントの技能
マネジメントの仕事には特定の技能が必要です。とはいえドラッカーさん優しいので、すべての技能を完全に身につけろとは言いません。でもその技能が何なのか、どうすれば身につくのかなど理解することは必要だと言っています。
その技能として挙げられるのが、以下の4つです。
意思決定
まずこの意思決定で日本と欧米の比較があります。偏見ですが、こういう比較ではたいてい「欧米はこうなのに日本はそうやるんだ、変なの〜」みたいな言われ方をすることが多い気がします。
しかしここでは、意思決定で重要なことが
- 欧米では、問題に対する答え
- 日本では、問題を明らかにすること。そもそも意思決定は必要か、そもそも何についての意思決定か明らかにすること。
であると述べられています。そのうえで、意思決定の核心は日本式にあると言われていました。ドラッカーって日本のことけっこう高く評価してくれてるんですよね。すき。
そしてこの項で一番びっくりしたのが、この部分です。
意思決定における第一の原則は、意見の対立を見ないときには決定を行わないことである。
学校教育の賜物なのか、ものごとを決めるときは全会一致が最高みたいな意識がなんとなくあります。ですが違う意見を知らなかったり無視したりすると、間違った結論に気づかないとかコケたときの代案がなくて脆いとかのリスクが高まるんだそうです。アウフヘーベン的なアレですかね。
対してこちらは、あ〜めっちゃわかる〜〜となった部分です。
意思決定の実行を効果的なものにするには、決定を実行するうえでなんらかの行動を起こすべき者、逆に言えば決定を実行を妨げることのできる者全員を、決定前の論議のなかに責任を持たせておかなければならない。これは民主主義ではない。セールスマンシップである。
要は「あの時ダメって言わなかったんだからやってくれるよね?」が通せるように、最初から全員いるとこで話進めておきましょうやということです。
会議とか打合せにいなかった人から文句が出て、直した案がまた別の人からいちゃもんつけられて…もう知らん…勝手にしやがれみたいなストレス、誰しも経験があると思います。
ただこれを民主主義ではなくセールス、つまり売り込みだからなと念を押しているのがさすがだなあと思いました。
コミュニケーション
コミュニケーションと情報は別物である。ただし依存関係にある。(中略)
情報は、コミュニケーションを前提とする。情報とは記号である。
仕事をするとなると、その業界や職場でしか通じない語彙や略語、略記が少なからずあるんじゃないでしょうか。でも入りたての新人がその文言だけを情報としてもらっても話がさっぱり通じません。コミュニケーションがとれていないからです。
だからといって、情報という中身がなければコミュニケーションが成り立たないかというと、そうでもないようです。
コミュニケーションは、必ずしも情報を必要としない。実際いかなる論理の裏づけもなしに経験を共有することこそ、完全なコミュニケーションをもたらす。
夫婦間の阿吽の呼吸とか、幼なじみだから通じる目くばせとか、言わばそういうのが完全なコミュニケーションでしょうか。それが成立するときって別に情報はないんですよね。
でも例えば上司と部下で夫婦みたいな完全なコミュニケーションをしろとかそんな要求をしてるわけではありません。とりあえず大事なのは、「同じ事実を違ったように見ていることを互いに知ること」だそうです。それ自体がコミュニケーションだと。意思決定でも同じようなことが書かれてましたね。
管理
正直ここは難しくてほぼわかりませんでした。まだ私は人を管理したことがないからかもしれないです。ペーペーなので。
ただ最後の方に、管理されてた側からそうだよなあとなっとくできるぶぶんはありました。
人はいかに賞され罰せられるかによって左右される。彼らにとって、賞罰こそ、組織の目的、価値観、そして自らの位置づけと役割を教えるものである。
そうなんですよね。人からの評価が気になるのって、単に褒められたいとか給料がほしいとかだけじゃなくて、自分は今どこにいるのかどこへ向かえばいいのかを教えてほしいっていうのもあるんじゃないでしょうか。
前職ではそれが読み取れなくて辞めたというのも大きいのかなと今では思っています。会社が私に何をさせたいのか、最後までわからないままでした。
だからこそ、もし誰かを管理する立場になったら、きちんと本人に位置づけや役割を伝えようと心に決めています。
経営科学
経営科学は、マネジャーが使いこなせれば大きな貢献を果たしうる道具だとドラッカーは言います。しかし、使いこなすどころか関心を持つマネジャーすらほとんどいないそうです。
その原因は、経営科学がリスクを忌むべきものと考えて最小化しようとしている態度にあるそうです。リスクはあって当たり前なんだから、最小化するんじゃなくて正しいリスクをおかせるようになりなよというのがドラッカーの考えです。
ここではマネジャーに経営科学を学べ!と言っているわけではありません。
使いこなせたら強力な武器になるんだから、経営科学は真面目にリスクへの態度を考えた方がいい。同時に、マネジャーも経営科学に必要なものを与えられるんだから知らんぷりしないで協力しなさいよと。
この章の序文にあった、完全にできなくてもいいから理解しなさいというのはこのことを言いたかったのかなあと思いました。
遅くなってしまった!感想書くの楽しいけど時間がかかりすぎてるのが悩みです。でも読んでくれる人がいれば私の夜更かしも報われると思うので何度も読みに来てください。それではおやすみなさい!