むりしない農家(仮)のブログ

無理をしないことに決めた農家(仮)のブログです。

もしもニートがドラッカーのマネジメントを読んだら【第3章】

こんばんは!むりしないニートです。あと218日で農家になります。

 

今日もマネジメントの感想文です。午後から雨だったので昼間にけっこう読めました。

前回までは、企業とは?成果とは?みたいな根本的な定義のお話でした。そして今回のメインは「仕事とは?」です。

 

第3章 仕事と人間

仕事と労働(働くこと)とは根本的に違う。

仕事をするのは人であって、仕事は常に人が働くことによって行われることはまちがいない。しかし、仕事の生産性をあげるうえで必要とされるものと、人が生き生きと働くうえで必要とされるものは違う。

「明日も仕事か〜」とぼやくとき、この「仕事」とはおそらく労働のことを指しています。仕事と労働はかなり密接に関係しているからそういう認識になるんですよねたぶん。でも違うんだそうです。

 

ドラッカーの言う仕事と労働とは、ざっくり言うと以下のような感じです。

  • 仕事:課題。ものと同じように扱える。論理がある。分析と総合の対象になる。
  • 労働:人の活動。論理ではなく力学。生理、心理、社会、経済、政治の5つの次元がある。

ざっくりしても難しいっすね。

何となくわかるのは、仕事がうまくいくためにすべきことと、労働がうまくいくためにすべきことは違ってるんだろうなということです。そのうえでマネジメントはどっちもうまくいかせなくちゃいけない。マネジメント大変ですね。

 

この後仕事と労働それぞれをうまくやる方法が述べられていくんですが、やはりというべきか、労働のゾーンがかなり大きいです。そりゃ5つの次元なんかあったら複雑ですよ。

労働のマネジメントで何度も言及されるのが「責任」についてです。

働きがいを与えるには、仕事そのものに責任を持たせなければならない。

うまく労働してもらうために、過去にはアメとムチやら心理学の利用やらいろんなことをやってきたけど、やっぱり働きがいのある仕事しか勝たんよねとドラッカーは言います。

そして働きがいには責任が不可欠。これは私自身が今実感していることでもあります。

規模は小さくなりますが、私は毎朝、野菜の苗に水をやっています。仕事量としては20分とかからない簡単な労働です。でも「毎日苗を管理するのは自分だ」という意識があると、この数分で小さな達成感が毎日積み上がっているのを感じています。

これがもし、誰かから「何時にどれくらい水かけておいて」と指示されて行う作業だった場合、達成感がしぼむことは容易に想像できます。

子どもの頃、毎朝新聞をとってくる係とかに任命されてすすんでお手伝いをしたみたいな記憶がある方もいるんじゃないでしょうか。たぶんあの感覚が近いのではと思います。

 

人が責任を持つために必要なものがあります。

まず1つは、保証です。仕事と収入の保証がなければ責任を持ちたくないというのはいたって当たり前の話ですよね。

ただしここでの「仕事と収入の保証」というのは法律とか契約とかの話ではないそうです。

責任を持たせるために必要な保証とは、約束ではなく実行である。給与を払い続けても、現実に仕事を与えなくては失業と同じ不安を与える。

いわゆる窓際族が、この保証を取り上げられた形なのかなと思いました。自分何かの役に立ってるな〜と感じることが、労働のやる気を引き出してくれますよね。この仕事やって何になるんだろうと思うと、急にやる気なくなりますもんね。

 

もう1つ必要なのが、権限です。

権限と権力は異なる。マネジメント

もともと権力を持たない。責任を持つだけである。その責任を果たすために権限を必要とし、現実に責任を持つ。それ以上の何ものも持たない。

マネジメントにあたる人のことを、俗に「えらい人」と呼ぶことがあります。そういうときって大体権限と権力を混同してるんですよね。

マネジメントから指示を受けるときも、いずれ自分がマネジメントになったときにも、肝に銘じておきたいです。マネジメントが持ってるのは権限だけ。それも責任を持つための権限だけ。

 

最後に、社会人1年目でできないことだらけだった頃に大好きになった言葉をご紹介させてください。

人は弱い。悲しいほどに弱い。問題を起こす。手続きや雑事を必要とする。人とは、費用であり、脅威である。 

しかし人は、これらのことゆえに雇われるのではない。人が雇われるのは、強みのゆえであり能力のゆえである。組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することにある。

組織を辞めちゃったニートが言うのもなんですが、たくさんの人が集まって何かを実現しようとするってすごいことだと思うんです。誰かの弱みを誰かが補って、それぞれの強みを掛け合わせて大きなことが為せる、そんな組織がいっぱいあったらいいなと思います。

 

けっこう好きな章なので書いてて楽しかったです。読んでても楽しかったぜという方は次も読んでください。それではおやすみなさい!