こんばんは!むりしないニートです。あと204日で農家になります。
今日も今日とてドラッカー感想文です。とうとう第9章に来ました。
第9章 マネジメントの戦略
最終章なんですが、ここはわりと今までのまとめというよりかは、「こんなときどうする?」みたいな事例集っぽいニュアンスです。そんな性質上、私も自分の興味があったところだけ拾っていくことにします。
・規模のマネジメント
企業は大きければ大きいほどいいってもんでもない。小企業と大企業にはそれぞれに合ったマネジメントが必要だとドラッカーは言います。
そして多くの企業は自分のとこの適切な規模を知りません。適切か不適切かもわかりません。ただ、不適切かどうかを見極めるのは簡単なんだそうです。
不適切な規模の組織には、肥大化した分野、活動、機能が必ずある。(中略)他の分野でいかに利益をあげても、その肥大化した分野がそれ以上を吸い取る。
拡大ではなく「肥大」というのがミソだなあと思います。ぶくぶくして巡りが悪いいるのは企業もダメなんですね。
・多角化のマネジメント
多角化すると複雑になってマネジメントしにくくなるよ、というのがドラッカー先生の第一に言いたいことです。とはいえ、企業はいつか多角化したくなっちゃうもんなんですね。
多角化にも適切・不適切はあるし、逆に多角化せず集中するのも時には間違いだったりするので、気をつけながら適切にやりなよということです。
単純さと複雑さはともに必要である。単純さと複雑さは事業を反対方向に引く。この2つを対立させてはならない。共通の軸によって多角化を一体化することこそ、トップマネジメントの仕事である。
多角化は万能じゃないけど最適解になるときもあるってことですね。
多角化のマネジメントの手段は4つあります。大まかに言うと、
事業を増やす系の①自己開発 ②買収、
事業を減らす系の③分離 ④合弁
です。
マネジメントって創ることと片付けることに大きく二分されるものなのかもしれないな、と思いました。
・グローバル化のマネジメント
国境は、もはや決定要因ではない。それは、制約要因、阻害要因、複雑化要因でしかない。今日の決定要因は、没国家のグローバル市場である。
決定要因というのは、決めるときに重要視する要因です。つまり、グローバル化が進むと決めるときに国産とか外国産とか気にする人はいなくなっていくということですかね。
むしろあそこの国からあれ買いたいときにここがネックなんだよなーみたいなのだけが気になってくると。
国を股にかけているグローバル企業は、何かするとすぐ政治的、法律的な問題にされちゃうんだそうです。でもこの問題を解決しないと経済に害だから、トップマネジメントは頑張って解決してね、だそうです。あわよくばその解決を機会に出来たらいいよねっていう。
・成長のマネジメント
事業は成功したら自動的に成長するもんではありません。成長しようと思って自らを変えないと、成長はしないということです。
だからこそ、ちゃんとどこまで成長するかは決めときなさいよと言ってます。
長期にわたる高度の成長は不可能であり、不健全である。あまりに急速な成長は組織を脆弱化する。マネジメントを不可能にする。
なんとなくバブル期の日本を言われてる気がする。規模のマネジメントに通じるところもありますね。
規模、多角化、成長のマネジメントは全部、「身の丈に合った経営していこうな」ということに尽きるのかなあと思いました。
本来これだけで1冊の本を出してる人がたくさんいるようなお題です。イノベーションの研究も、イノベーション自体もかなり進むとこまで進んじゃってます。
それを前提にドラッカーは、これからのイノベーションは既存の組織で行わなければならないと言います。
既存の組織で行うときに、既存事業とイノベーションを別々で考えておくことが重要です。発するべき問いも変わってきます。これがすごく腑に落ちたので、最後にご紹介させてください。
既存事業に発すべき問い
①この活動は必要か。なくてもすむか
②(必要なら)必要最小限の支援はどれだけか
イノベーションに発すべき問い
①これは正しい機会か
②(YESなら)この段階において、注ぎ込むことのできる最大限の優れた人材と資源はどれだけあるか
③手を引くべきか。どのように手を引くか
一番特徴的なのが、既存事業には「最小限の」支援を問う一方で、イノベーションには「最大限の」資源をつぎ込もうとするところです。しかしそこまで優遇されてんのは前段階で正しい機会として認定されてるからなんですよね。それだけ機会は大事なんだな。
はい!終わりです!!
ここまでお付き合いいただいた方、ありがとうございました。日常の話とはまた違う方が読みに来てくださるのも嬉しかったです。
ブログに書くためというのがきっかけで読み返したマネジメントでしたが、気づけば読むために書いてた気がします。
前後の章とのつながりとか、全体で伝えたいことはなんなんだろうとか、好きに読むだけの頃には考えなかったことも考えられました。
だいぶ時間かかるので感想文を継続するかはわからないですが、またやるときはぜひ読みに来てください!それではおやすみなさい!